Patrick Rathnayake パトリック・ラタナヤケ

ケラニヤ大学人文学部学部長・主任教授
博士後期課程芸術専攻修了 1998年「スリランカ共和国のドキュメンタリー映画が諸外国から受けた影響と21世紀への展望に関する研究」にて博士号取得。

大学院卒業後、母国のスリランカへ戻り、留学中の研究・経験を生かしケラニヤ大学人文学部にFilm & Television Studies Special Degree Programを設立。研究分野は多岐にわたり日本のドラマ、能楽、狂言、歌舞伎、文楽などの授業も行ない、後進の指導にあたる。日本文化を愛し、スリランカに広めるための様々な活動を行なっており、スリランカ国営テレビが放送する「男はつらいよ」シリーズの翻訳、Sri Lanka Drama Advisory Board・Chairman、National Film Corporation Sri Lanka・Director Board Memberなどを務める。

1992年、来日したラタナヤケ氏は大阪外語大学で日本語を学びながら、映画・映像を研究出来る大学院を探したが、なかなか見つからず日本で学ぶことを断念しかける。しかし、日本大学大学院芸術学研究科映像芸術専攻が設立されることを知り、八木信忠先生を訪ね、映像芸術専攻の1期生として入学する。八木先生の指導方針により、大学院の授業の他、映画学科の授業など様々なことに挑戦させられたと語るラタナヤケ氏は、大学院時代の思い出について、スリランカとは違う教育スタイルに戸惑うこともあったが、たくさんの人と知り合うことが出来た。スリランカ人はフレンドリーですぐに友達になれるが関係性が浅く、すぐに別れてしまったりする。日本人は打ち解けるのに時間がかかるが、一度結ばれた友情は固い気がすると語る。「日本文化に触れたことで、私はそれ以前の自分とは別の自分になってしまった気がします。日本人の責任感には特に影響を受けました。日本人は自分が引き受けた事について、それが仕事であってもなくても、有料だろうが無料だろうが、手を抜くことがありません。私はスリランカ人も日本人の責任感について見習うべきだと思い、スリランカに戻ってからもそのようにありたいと考えています。お陰でスリランカ人らしくないスリランカ人になってしまいました」と笑った。ラタナヤケ氏は、両国の文化の架け橋として活躍し続けている。

躍進する修了生

日本文化に触れたことで、私はそれ以前の自分とは別の自分になってしまった気がします。


Patrick Rathnayake パトリック・ラタナヤケ, 博士後期課程芸術専攻修了

大学院で学んだことを生かし、これからも現代音楽の作曲、幅広いジャンルとの共同制作によるパフォーマンスも行なっていきたい


松本 真結子(作曲家), 博士前期課程音楽芸術専攻 2019年3月修了

研究を続けていきたい、深めていきたいと思っているのであれば、研究環境が整っている芸術学研究科で研究のためだけに時間を費やすこともお勧めです。


伊藤 景(日本大学芸術学部文芸学科 助教), 芸術専攻修了

舞台芸術専攻は、実践と実技がすごく隣にあるもので実践研究ができる環境が整っているのが一番の魅力だと思います。


田中 幸乃(日本大学芸術学部演劇学科 助手), 舞台芸術専攻修了