松本 真結子(作曲家)
博士前期課程音楽芸術専攻 2019年3月修了
同年、第88回日本音楽コンクール・作曲部門(室内楽曲)第1位受賞
松本真結子さんは日本大学芸術学部音楽学科を卒業、同大学院博士前期課程音楽芸術専攻(作曲)を修了され、同年8月、若手音楽家の登竜門として知られ、国内で最も権威と歴史を誇る日本音楽コンクールで1位に輝いた。
タイトルは「風の形象 8人の奏者のための」。
作品は多様な特殊奏法、石やティッシュまで含んだ様々な音響を独創的に取り入れた斬新な譜面となっている。
長野県出身、幼い頃から地元で神楽に親しみ、高校3年までピアノ演奏での進学を考えていたが、演奏に対する葛藤もあり、音楽学科の作曲コースに入学。学部時代は日芸の特徴である“8つのアート1つのハート”を実践する形で映像や演劇とのコラボレーションを行い、視野を広げていった。
大学院では、伊藤弘之教授の指導の下、現代音楽の作曲を学び、音楽コンクールで入選を果たしながら、映像、ダンス、現代音楽による公演「poly knots」(複数の結び目)を企画。また、絵本『かいじゅうたちのいるところ』に自ら作曲をつけた演奏会を開催、クラッシック音楽の垣根を越えて活動の場を広げている。
「大学院で学んだことを生かし、これからも現代音楽の作曲、幅広いジャンルとの共同制作によるパフォーマンスも行なっていきたい」と語る松本さん。
人それぞれ、音の感じ方が異なることを意識しながら、自らの内に聴こえる音に耳を傾けて作曲を続け、世界的な作曲コンクールにも挑戦したいと言う松本さんの今後の活躍に期待したい。