

大学院芸術学研究科長からのメッセージ
生成AIが人類の知識や技術に大きな変化をもたらす時代になりました。知識の中身は変わらなくとも、
知識活用の変化により、これまでの価値観や倫理観など、人類が伝承してきた大切な価値が変わりつつあります。
これにより、仕事をはじめとした社会活動も大きく変わっていくことが予想されます。
大学院は知の最高峰の場所ですが、これまで人類が到達できなかった複雑な問題が生成AIによって
解決される日も近いかもしれません。これからの時代、知の集積や発展にも増して重要なことは知の活用であり、
知の導出です。知の導出とはクリエイティビティであり、我々のような芸術分野が最も得意とする分野です。
令和8年度からスタートする日藝MFAはクリエイティビティによって社会を動かすための学位です。
生成AIが苦手とする人間らしさ、あるいは、人にしかできない能力を存分に活かした研究活動を実践します。
日本大学大学院芸術学研究科長.・博士(芸術学)川上央


MFAとは?
MFA(修士(芸術):Master of Fine Arts)は、アート、デザインおよびその他のさまざまな創造的な職業において、プロとして仕事をするための資格であるといえます。所定の課程を備えた大学院や教育機関で、自らが専門とするアート形式の修士課程を修了することで取得が可能となり、欧米ではMFAが取得できる分野は、絵画やデザインだけでなくほとんどすべての芸術分野に及んでおり、小説家、ファッションデザイナー、バレエダンサー、彫刻家、芸術評論家、さらには映画製作やデジタルデザインなどのMFAプログラムが用意されている大学院もあります。
アメリカでは世界的にも有名な総合大学であるスタンフォード大学やイェール大学、コロンビア大学、カリフォルニア大学、ニューヨーク大学などの名門大学でもMFAを取得するプログラムが用意されています。

日藝MFAの特徴
現在の世界は、常識や正解が簡単に入れ替わる混沌の中にあります。だからこそ、これほど「アート」の力の必要性が高まっている時代はありません。常識や正解、既存の価値観にとらわれることなく柔軟に創作して解を求める力。「自己の内なる興味」をもとに「自分なりのものの見方」で世界をとらえ、「探究」するアート思考を活かすことはその先に続く社会の中での可能性を拡げることとなります。「日藝MFA」は、アートと世界を学び、アートとビジネスを考え、創作とセルフプロデュース能力を養うことで、自らの道を切り拓いていく事を目的とします。学部4年+大学院博士前期2年の専門教育で世界を目指す扉をひらきます。
令和8年度入学者から受講するカリキュラムおよび修了時に提出する修了論文・制作に応じて以下の、どちらかの学位を取得できるようになります。
-
MFA:Master of Fine Arts =修士(芸術)
所定の科目・単位を修得し、修士制作および副論文を提出し、試験に合格した者
-
MA:Master of Arts =修士(芸術学)
所定の科目・単位を修得し、修士論文を提出し、試験に合格した者
- 令和7年度以前入学者が取得できる学位はMA=修士(芸術学)のみ。
- 博士後期課程で取得できる学位は、DA=博士(芸術学)のみ。
令和8年度入学者から受講するカリキュラムおよび修了時に提出する修了論文・制作に応じて以下の、どちらかの学位を取得できるようになります。
-
MFA:Master of Fine Arts =修士(芸術)
所定の科目・単位を修得し、
修士制作および副論文を提出し、試験に合格した者
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MA:Master of Arts =修士(芸術学)
所定の科目・単位を修得し、
修士論文を提出し、試験に合格した者
- 令和7年度以前入学者が取得できる学位はMA=修士(芸術学)のみ。
- 博士後期課程で取得できる学位は、DA=博士(芸術学)のみ。


主な開講科目
MFA必修・選択必修科目=アート思考科目群 ※令和8年度以降入学者より履修可能
アート思考特論(必修) | アートビジネス思考についての理解を深めるための科目 |
アート思考論Ⅰ | 法と著作権についての理解を深めるための科目 |
アート思考論Ⅱ | アートマネージメントビジネスについての理解を深めるための科目 |
アート思考研究Ⅰ | アートマネージメントと税法についての理解を深めるための科目 |
MA必修科目
芸術学特論(必修) | 高度な芸術観や海外の歴史、芸術・文化・思想についての理解を深めるための科目 |
MFA・MA共通科目
高度で専門的な講義科目(A部門) | 各自の専攻の芸術理論や歴史への理解を深めるための科目 |
研究指導科目(B部門) | 2年間、各自の主指導教員が担当する修士論文・修士制作のための研究指導科目 |
他専攻の開講科目(C部門) | 他の芸術分野とも触れ合い、広い視野をもつための他専攻の開講科目 |
主な開講科目
MFA必修・選択必修科目=アート思考科目群
※令和8年度以降入学者より履修可能
アート思考特論(必修) | アートビジネス思考についての理解を深めるための科目 |
アート思考論Ⅰ | 法と著作権についての理解を深めるための科目 |
アート思考論Ⅱ | アートマネージメントビジネスについての理解を深めるための科目 |
アート思考研究Ⅰ | アートマネージメントと税法についての理解を深めるための科目 |
MA必修科目
芸術学特論(必修) | 高度な芸術観や海外の歴史、芸術・文化・思想についての理解を深めるための科目 |
MFA・MA共通科目
高度で専門的な講義科目(A部門) | 各自の専攻の芸術理論や歴史への理解を深めるための科目 |
研究指導科目(B部門) | 2年間、各自の主指導教員が担当する修士論文・修士制作のための研究指導科目 |
他専攻の開講科目(C部門) | 他の芸術分野とも触れ合い、広い視野をもつための他専攻の開講科目 |
教育研究の目的・教育理念・教育プログラム
教育研究上の目的
時代とともに変化する芸術の現状を視野に置きながら、芸術の理論と歴史の研究で想像力を養い、併せて専門及び学際的課題を含む応用領域の研究を行う。専門分野の更なる研究と創作活動を行うとともに、隣接領域の芸術と触れ合い、広い視野をもって芸術を理解することで幅広い知識と技術を持った、社会における芸術活動に貢献し得る卓越した人材を養成する。
教育理念
「自己の内なる興味」をもとに「自分なりのものの見方」で世界をとらえ、常識や既存の価値観にとらわれることなく柔軟に研究活動と創作活動を行うことができる研究者や幅広い実践活動を担うプロフェッショナルなアーティストを育成する専門教育を行う。
教育プログラム
MFA=修士(芸術)の教育プログラム
創作の先にあるアートとビジネスの結びつきを考えるとともに自己プロデュース能力を養うことを目的とする教育を実施する。
カリキュラム内容
- 主指導教授が担当する研究指導科目4単位を修得する【全専攻共通】
- アート思考科目群の中から必修科目を含む8単位を修得する【全専攻共通】
- 造形芸術研究II(演習・通年・2単位)を修得する【造形芸術専攻のみ】
- 上記(1)(2)(3)を含め30単位以上を修得する
修了要件
- 単位履修規定に則り、必修科目を含め30単位以上を修得する
- 修士制作および副論文を提出し、最終審査及び試験に合格する
MA=修士(芸術学)の教育プログラム
芸術の歴史のなかで各領域の芸術の果たしてきた役割と社会における意味を総合的に論考し、今日の芸術的状況を認識することを目的とする教育を実施する。
カリキュラム内容
- 主指導教授が担当する研究指導科目4単位を修得する【全専攻共通】
- 芸術学特論(講義・通年・4単位)を修得する【全専攻共通】
- 造形理論研究II(演習・通年・2単位)を修得する【造形芸術専攻のみ】
- 上記(1)(2)(3)を含め30単位以上を修得する
修了要件
- 単位履修規定に則り、必修科目を含め30単位以上を修得する
- 修士論文を提出し、最終審査及び試験に合格する